薔薇のふるさと トルコ共和国ウスバスタ
トルコ共和国ウスパルタのシンボルは<薔薇>です。
ウスパルタは香料薔薇(ダマスクローズ)の世界的産地です。
ウスパルタの薔薇は香り高く色鮮やかなことで知られていて、ロサ・ダマスケナ品種
(Rose GellicaとRose Moschattaの交配品種)が街を薔薇色に染め、
かぐわしい香りで包みます。
ウスパルタの薔薇は原種が中東から伝わりウスパルタで育まれ世界各地にもたらされました。
古代からその魅力的な香りと医療効果が神話に書き記されており、
魅力的な香りを指示する人々にとっては生活に欠かせない花でもありました。
トルコの文化では、薔薇の花を蒸留して生成したローズオイルとローズウォーターにまつわる情報を
得ることができ、それらは900年もの歴史をもっており11世紀の史実にいきつきます。
水蒸気蒸留で生成するローズオイルのことを、英語で<ローズオットー>と言いますが、
これはつまりOttoman’s oil(オスマントルコ王朝のオイル)という意味であると言われています。
薔薇文化はトルコアナトリア地方からひろがりました。
トルコは薔薇のふるさとなのです。
世界シェア30%を誇るローズオイルについて
薔薇摘みは、香りが一番芳醇な時間の夜明けに始まります。蒸留作業も鮮度が命。摘まれた薔薇は、薔薇畑から朝のうちに蒸留所に運び込まれます。
薔薇が運ばれるとスグに蒸留作業が始まります。
蒸留所へ薔薇を投入。蒸された薔薇は香りの蒸気になり、冷却工程を通り薔薇エキスたっぷりの液体が生まれます。この液体こそが薔薇蒸留液。
油は水よりも比重が軽いため分離し、蒸留液の上層部がローズオイル、下層部がローズウォーターとなります。1kgのローズオイルを得るためにおよそ4トンの薔薇を必要とします。およそ2,500万輪です。
この貴重なローズオイルは、古くから医者によって、そして女性達によって「人であるためにになくてはならないもの」として重宝され、今日まで存在し続けてきたのです。
ローズウォーター
ローズオイルの生成で生まれる薔薇蒸留液の下層部がローズウォーターです。
一般的に、第1次蒸留液の下層部はローズオイルを濃く含んだオイルウォーターのため再度蒸留を行います。
第2次蒸留で生成された薔薇蒸留液の下層部がローズウォーターです。その香りは、薔薇畑のように穏やかな自然の薔薇の香りです。この香りをかぐことで、女性はホルモンのエストロゲンを増やす効果があるとされ薔薇が女性を美しくするのはこの作用からです。
薔薇本来の天然由来成分が与える効果は素晴らしく、スキンローションとしてはもちろん、食用としても用いられており、解熱剤としても昔から知られています。冷暗所に保存すれば2年は使用することができるのです。
薔薇は人を、女性を女性を中からも外からもやさしく治癒し美しくしてくれます。
現代科学をもってもいまだに解明できていない部分がある、薔薇の素晴らしい力は神秘とされ、古代より世界中の女性を虜にし続けています。